こんにちは。STケアマネのナカマル@NBTKST2222です。
10年間ほど言語聴覚士(ST)として飲み込みや言葉の訓練のプロとして仕事をしていました。
現在は、言語聴覚士でありケアマネージャーであり、現場の介護スタッフとして介護施設で働いています。
このブログでは、介護・医療職が悩みがちな
○臨床(言語聴覚士の専門の1つである摂食・嚥下を中心)のこと
○お金に関係すること
○職場の人間関係について
について発信しています。
今回は、ケアマネージャーとしておすすめの介護施設の特徴について解説をしていきます。
そもそも良い施設とは!?
そもそも良い施設ってどんな施設だと思いますか?
価格が安いところ?
サービスが充実しているところ?
建物がきれいなところ?
正直なところ、人によって良い施設と感じるポイントが違うため、一概には答えがないのが正解だと思います。とはいっても、自分の家族を入所させるときには何かしら選ぶ基準がほしいところだと思います。
そこで今回は、STケアマネであるナカマルが個人的に考える良い施設のポイントについて解説したいと思います。
おすすめの介護施設の特徴5つ
利用者さんに対して言葉遣いが丁寧
介護や医療の現場では、丁寧な言葉遣いをしているところは多くないのが現状です。とはいっても10年前と比べると非常に言葉遣いが丁寧な病院・施設が増えたのは間違いありません。
その理由としては、病院や介護施設が患者・利用者側から選ばれるようになってきている時代背景があると思います。
特に介護施設はかつては今ほど選択肢が多くなかったため、入所者が自然と集まり、それほど質に力を入れなくても良かったと思いますが、今は介護施設も増えており、事業形態も様々です。
そのような背景もあり、介護や医療もサービス業として丁寧な言葉遣いを意識し始めた施設が徐々にではありますが増えてきた印象があります。
こんなことを言ってると言葉遣いが丁寧であってもサービスが良いとは限らないという意見もあると思います。
実際のところ、言葉遣いが丁寧=必ずしもサービスが良いではないと思いますが、その一方で言葉遣いが乱暴で良いサービスを提供している介護施設は全くイメージが湧きません。
言葉と行動はリンクしやすいとされており、言葉が乱暴だと態度や行動にも影響します。
言葉遣いが丁寧なところは、日々の介護サービスも丁寧である可能性が高いのです。
色んな年齢層の人が働いている
色んな年齢層の人が働いているのも良い介護施設の特徴の1つだと思います。
介護の仕事は単に介護技術の高いスタッフが集まれば、良い施設とは限りません。
勿論、若いスタッフが多いと活気もあり、色んな取り組みをしている可能性があります。
ですが、50~60代の若いスタッフが知らない地域の情報や、知識も非常に大事です。
色んな年齢層の人が働いていると、それぞれの世代の価値観が絡み合ってよりよりサービスを提供している可能性が高いのです。
介護施設は常に人手不足の状態ですが、色んな年齢層の方がバランスよく働くことでその人で不足の解消にもつながるメリットにもなります。
スタッフの勤続年数が長い
スタッフの勤続年数が長いのも良い介護施設の特徴です。介護・医療職は一定の期間で転職するスタッフが非常に多いです。特に介護業界はよく話題に上がる収入の問題、同僚や上司・部下など人間関係の問題などで短期間での転職が珍しくありません。どこの介護施設も人手不足のため転職先はたくさんあります。
そんな中でスタッフの勤続年数が長いということは、その介護施設は何かしらの魅力があるということになります。
勿論、スタッフの勤続年数が長い=必ずしも利用者の満足度に繋がっているわけではないという意見もあると思います。ですが、スタッフの満足度が高いことは利用者にしっかり向き合っている可能性が高いのは間違いありません。逆に考えると、スタッフの満足度が低いと利用者と向き合うことはできませんよね。
スタッフの勤続年数が長いスタッフが多く退職率が低い施設は、個人的におすすめの施設です。
施設を選ぶ中でスタッフの勤続年数が長いかどうかは中々判断がつかないと思います。最近ではブログやSNSを運用している施設も増えているので、そういったものを参考にしながら長く働いているスタッフがいるか見てみてもいいかもしれません。
ホームページやSNSで取り組みを発信している
施設を探すときに最近ではインターネットやSNS経由で調べてみるという方も多いのではないでしょうか。そんな時にホームページやSNSを定期的に更新しているところは、おすすめです。
特に最近ではインスタを利用している介護施設は非常に増えてきています。ただ、インスタで発信するにしても、何も投稿する材料がなければ更新しなくなります。
逆に言うと、毎日のようにインスタの投稿をしている施設は何かしら利用者に喜んでもらうための取り組みをしています。野菜作りをしたり、買い物支援をしたり、ドライブに行ったり、ゲートボールをしたり。
自分の親が入所するながら色んな取り組みをしている施設の方がいいですよね。
看取りをしている
現在の介護施設では看取りをしている割合は決して多くはありません。看取りをするには、主治医やご家族と何度も連絡を取り合ったり、いつも以上に体調管理を気にする必要があります。介護の知識だけではなく医療的な知識も必要となります。当然、介護施設のスタッフにも相応の負担にもなります。
看取りをしていないからダメな介護施設というわけではありません。ではなぜ、看取りをしている介護施設がおすすめなのか。
看取りをしてもらうときに、なるべくなら看取る方の事を良く知っているところの方が、いいと思いませんか?何年もその施設で過ごしていく中で、その方の性格や好きな食べ物、好きな場所、好きな色、好きな匂い、好きな服などなどスタッフにしってもらうことができると思います。
ですが、だんだん衰弱して老衰を迎えそうなタイミングで別の施設に移ることになると、環境が変わることのストレス、自分のことをあまり知らないスタッフ、知らない場所。
自分の事を良く知っているスタッフが多いところと、自分のことを良く知らないスタッフが多いところ。どちらの環境で看取ってほしいか。多くの方は前者ではないでしょうか。
そう考えると、最初から看取りまでしてもらえる施設が個人的にもおすすめの施設だと思います。
施設選びに迷ったら時は・・・
施設選びというのは誰もが悩むことだと思いますし、簡単に決めることはできないと思います。おすすめの介護施設の特徴を5つお伝えしましたが、それすらもどうやって調べればいいの?と思いますよね。
どうやって探せばいいのでしょうか。
担当ケアマネージャーを頼る
まずは担当ケアマネージャーに相談してみましょう。ケアマネージャーは近隣の介護施設のいいところ、わるいところなどよく知っています。
こういう施設を探したい!と求める介護施設の特徴を伝えると希望に沿った介護施設につないでくれる可能性が高いです。
ケアマネージャーは色んな利用者さんを担当しており、自宅で生活したい方を支えながらも、同時に施設への入所につなげる仕事もしています。
利用者さんやその家族が求める介護施設に入所するには担当のケアマネージャーに探してもらうのが一番の近道です。
業者に頼る
担当ケアマネージャがあまり信用できない・・・。などの理由で自分で調べたいという方もいるかもしれません。
そういった方は老人ホームの紹介会社を利用して探してみるのも方法の1つです。まずは資料請求をしてみて情報収集するだけでもいいかもしれません。
自分で調べて基礎的な知識をつけた上でケアマネージャーに相談するのも1つの手段かと思います。どのような老人ホームがあるのか知識として知っておいて損はありません。
まとめ
良い施設とはだれが選んでも一定のものではなくて、それぞれの価値観に左右されるものです。Aさんにとっていい施設であっても、Bさんにとっていい施設とは限りません。
そのため、良い施設を選ぶとき、もしくはケアマネージャーや紹介会社に探してもらうときは、何を大事にしたいかをしっかりと考えておく必要があります。
また、施設が決まって、実際に入所する時も、「〇〇を大切にしてほしい」と言うことをしっかりと伝えるようにしましょう。