摂食・嚥下について

食事介助で誤嚥しづらい完全側臥位について解説

こんにちは。ST介護士のナカマル@NBTKST2222です。

10年間ほど言語聴覚士(ST)として飲み込みや言葉の訓練のプロとして仕事をしていました。

現在は、言語聴覚士でありケアマネージャーであり、現場の介護スタッフとして介護施設で働いています。

このサイトでは、言語聴覚士の専門の1つである摂食・嚥下に関係する情報発信をしていきます。

今回はここ数年話題の食事介助をする上で誤嚥しづらい姿勢と言われる完全側臥位法について解説したいと思います。

 

1 完全側臥位法とは?

2 完全側臥位法の方法

3 完全側臥位法

1 完全側臥位法とは?

完全側臥位法とは、2007年に福村医師により発見された新しい新しい嚥下治療方法です。介護・医療従事者であってもまだ知らなかったり、十分に理解されていないのが多いのが現状です。

横向きになりベッド面に対して、両肩を結んだ線が垂直になる姿勢です。この姿勢では、左右どちらかの首の側面が真下になります。そうすることで口から食道までの食材の流れが気管に入りにくくなるのです。

また、喉に残留しても真横で寝ている状態のため残留した飲食物が気管に入り誤嚥するリスクも非常に低いと言えます。

 

2 完全側臥位法の対象者

完全側臥位法の方法はシンプルに枕をした状態で真横を向いて寝たもらい食事をしていただくといったシンプルな方法です。基本的には自力摂取には向かず全介助にて食事を食べられている方が対象となります。

一方で、通常の座位の姿勢やギャッジアップ30°の姿勢と比較すると、舌で食物を送るのが難しい姿勢であるとも言えます。そのため、食物の送り込みが難しい方は完全側臥位法では口に食物をため込んでしまいかえって飲み込みにくくなってしまう可能性があります。

また、認知症があり何故その姿勢で食べないといけないのか理解が難しい人には使いにくいと思われます。

対象者に該当する人をまとめると

・重度の嚥下障害で誤嚥性肺炎を繰り返している

・完全側臥位の姿勢でも食物の送り込みができる

・誤嚥はしづらいが、自力摂取がしやすいわけではないので全介助で食べることに支障がない

などの特徴が挙げられます。

完全側臥位法をする上での注意点は?

完全側臥位法は特別な道具を必要とせず場所も問わないので、病院や介護施設のみならず、ご自宅で生活されている方に対しても継続することができます。特別難しい手技でもないので基本的に誰でも行うことができる方法だと思います。

しかし、1点絶対に注意したいことがあります。それが仰向けにならないようにしっかりと側臥位を保持できるようにクッションなどで固定することが大事になります。もし側臥位が保持できずに仰向けに近い姿勢になってしまうと誤嚥や窒息を引き起こす可能性が高くなるのでそこは十分注意をしたいところです。

 

まとめ

完全側臥位法はまだまだ介護・医療従事者の中で広く知れ渡っているとは言えませんが、少しずつ手技や考え方が広がってきています。誤嚥性肺炎を繰り返している人でも完全側臥位法で1食食べることができたりこれからもますます注目されていく手技なので興味ある人は調べてみてください。

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ABOUT ME
ナカマル
ナカマル
現在グループホームでST(言語聴覚士)兼介護士として働いているナカマルです。 3か所の急性期~生活期の病院を経験した後に、小規模多機能型居宅介護でST×ケアマネ×介護で働いている。 介護・医療職が悩みがちな臨床・お金・人間関係に関連する記事を発信中。 ツイッター、インスタ、公式LINEもよろしくお願い致します。
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