こんにちは。ST介護士のナカマル@NBTKST2222です。
10年間ほど言語聴覚士(ST)として飲み込みや言葉の訓練のプロとして仕事をしていました。
現在は、言語聴覚士でありケアマネージャーであり、現場の介護スタッフとして介護施設で働いています。
このサイトでは、言語聴覚士の専門の1つである摂食・嚥下に関係する情報発信をしていきます。
今回は重度の嚥下障害で経口摂取も味覚刺激を楽しむ方法3選を紹介します。
文字で読むのは苦手だ・・・
と言う方は動画にて同じ内容が学べるので視聴してみて下さい
1アイスマッサージ
嚥下訓練の中でも比較的よく耳にするアイスマッサージ。実践したことのある人も多いではないでしょうか?
アイスマッサージとは口腔内や咽頭を冷却刺激することで「ゴックン‼‼」を促す手技を指します。一般的に使用されているアイス棒は水を含ませて凍らせていることが多いのですが、味覚刺激を楽しんだり嚥下反射を促しやすくする方法があります。それは水の代わりにジュースでアイス棒を作る方法。対象の方の好きな味を使用することで訓練としてだけでなく味を楽しむこともできる一石二鳥の方法です。どうしてもムセてしまう人はとろみ剤を混ぜたジュースを使用することでよりリスクを軽減することができます。
ちなみにアイス棒は手作りで簡単に作成することができるので作成方法も紹介したいと思います。
道具は割り箸、脱脂綿、好きなジュース、サランラップの4つだけ。
①割りばしを好きな長さにカット
②カットした割りばしに脱脂綿を巻き付ける(割りばしの先を脱脂綿で覆う)
③割り箸に巻き付けた脱脂綿をジュースに浸す
④浸した脱脂綿の部分を軽く絞ってラップで覆う
⑤冷凍庫で凍らせる
ぜひ試してみてください♪
2トロミシャーベット
トロミシャーベットも重度の嚥下障害の方に使用できる方法の1つです。嚥下訓練の一環として氷なめ訓練を行うことがありますが、トロミシャーベットはより重症度の高い方に使用することができます。
作り方ですが、
①作りたい大きさの氷片に合わせた製氷皿を準備
②とろみ付きのジュースを作成。とろみの程度は対象の方に合わせたもので問題ありません。
③とろみ付きのジュースを製氷皿に入れて冷凍庫で凍らせる。
ぜひ試してみてください♪
3ペロペロキャンディー
ペロペロキャンディーも重度の嚥下障害の方に使用できる味覚刺激の1つです。特別な方法はなく市販のペロペロキャンディーを好きなようになめてもらえばよいと思います。
ただし、実際は自分で手に持つことができなかったりする方も多いと思うので、介助者が口の中の持っていき舌に軽くこすりつけて味覚刺激を促すことが必要なこともあります。
気を付けべるべき点としてペロペロキャンディーをなめ続けると唾液の粘度(唾液がねばねば)が高くなりやすくムセにつながることもあるので注意しましょう。また、ペロペロキャンディーを噛んでしまう方にも不向きなので別の方法が望ましいです。
まとめ
胃瘻造設していたり、意識障害があったりするなどして経口摂取が厳しいって方に対して少しでも味を楽しんでもらえる方法を紹介しました。味を楽しむだけでなくこの方法そのものが嚥下訓練になり経口摂取につながる可能性もあるので主治医に相談した上で、是非やってみて下さい。
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